| トップページは目立つ必要はない 「トップページのデザインはできるだけ目立つほうがよい」と考える人は少なくないようです。しかしこれは誤解にほかなりません。
なぜか? ウエブは、その本来の性格からいって広告とは根本的に異なるものだからです。では、そもそも広告とはなんでしょうか。
広告には大きく分けると「注意喚起機能」と「説得機能」のふたつがあります。そしてそのうちどっちが重要かといえば、(なかなか微妙な問題ではありますが)普通は「注意喚起機能」のほうに軍配があがります。では注意喚起機能とはなんでしょうか?
簡単にいってしまえば「道を歩いていて突然、横から頭を殴られる」ことーーです。
え? どういう意味かって? このあたりはTVコマーシャルや新聞、雑誌広告、はては立て看板から電柱広告まで、あなたが実際に広告を目にした時のことを思い出してください。あなたの目が、そうした広告に引きつけられるのは、まさにそれら(広告)によって知覚的な衝撃を受けたからではないでしょうか。
これを受け手側からいえば、見たくもないTVコマーシャルを無理やり見せられるということになるわけです。そこに広告は文化的な暴力装置であるとかなんとかいう、ややこしい問題も出てきたりするわけですが、そのあたりはまあふれないでおきましょう。
というわけで、注意喚起機能についてはご理解いただけましたでしょうか。要は広告というのはまず最初に「もしもし! ちょっと聞いてくださいな」と注意を喚起し、ついで「これいいみたいだよ。一度使ってみたら」と説得するのが基本的なパターンなんですね。というところでふたたび話をウエブにもどしましょう。
さてウエブというものを考える際、注意しなければならないのは、ウエブそれ自体にはこの「注意喚起機能」が無いということです。現実の店舗なら街を歩いてて通りかかったら、なんとなく面白そうなお店だったので入ったなどということもあるでしょうが、ネットの世界ではそういうことはまずないといっていいでしょう。
よく「ネットサーフィンをしていてたまたま訪れた」という表現がありますが、本来ネット上に「たまたま」ということはありえません。それをいうなら、クリックする前にそのサイトに関するなんらかの情報を得て、面白そうだと思ったからーーすなわち「必然的に」ーーアクセスした、というのが正しいはずです。
ということは、サイトにアクセスする順序からいえばまず目立つこと、すなわち注意喚起機能があって、次にトップページにアクセスしてくる、というのが正しい順序であり、けっしてその逆ではありません。 そもそもトップページというのは、検索エンジンの紹介文などによって、注意が喚起された結果ーーつまり「目立った」結果としてーー、アクセスしてくる場所にほかなりません。そのトップページで再び目立つよう努力することはもはや後の祭りというべきであり、本末を転倒したむなしい努力にすぎないということになるわけです。 泥縄という言葉がありますが、トップページで目立つための努力というのは、まさにこの泥縄でしかないわけですね。
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